花をより美しく見せる、
花と花瓶のバランスのコツ
お花を活ける時、なんとなくそのままの長さで挿したり、逆に切りすぎて花瓶の口元に埋もれてしまったり…となんだかしっくりこない時ってありませんか?
お花を飾るのに正解はないので、基本は自分の好きなように活けることが花のある暮らしを楽しく続けていくことにも繋がります。
でも、ほんの少しのセオリーを知っていると、さらにお花を活けることが楽しくなり、コーディネートの幅も広がります。日常的にさりげなく飾る以外にも、旬のお花を自分へのご褒美としてちょっと贅沢に飾ったり、家族のお誕生日などイベントの時は奮発してみたりとメリハリをつけると、お料理することと同じくらいライフスタイルの一部として楽しめるのではないでしょうか。
今回は、取り入れやすいセオリーをご紹介いたします。
①お花と花瓶の長さ
一般的に、花瓶の長さと花瓶から出ている花の長さの比率は、1:1.5だとバランスが
良いといわれています。特にシンプルに挿す時などちょっと意識してみてください。



②お花を足して活けていく場合の奇数ルール
同じ花を数本飾りたい場合、1,3,5…本と奇数で組み合わせていくと、三角形、五角形のように立体的な空間が生まれ、風が吹き抜けるような動きがでてきます。
逆に2,4…本の組み合わせは、平面的で静のイメージに・・・。
③お花の向きは、自分を太陽にたとえて活けてみる
花の形は様々ありますが、ヒマワリやダリアのような平たい花を全部同じ方に向けて挿してしまうと、平面的で何か不自然な気がしませんか。
そんな時は自分を太陽に見立て、自然界の植物が太陽に向かって成長するようなイメージで活けてみてください。
時には向きを変えて、花達が向かい合って会話しているような雰囲気でアレンジしてみるとお花畑にいるような景色が浮かんできますよ。
慣れてきたら、身近にある葉物や蔓・穂物、さらにはメインの花を支えるような丸いお花(例えばアジサイなど)と組み合わせてみるのもおすすめです。
花畑から摘んできたような田園風ブーケの出来上がりです。




④最後まで愛でる
お水替えをしながら茎を切り戻していくと、次第に丈も短くなってしまいます。
そうしたら、身近にある小さな器…ジャムビンやマグカップ、一輪差しなどに挿し替えたり、花顔だけを使ってグラスやお皿に浮かべて水中花にしたり、そのまま散らせばテーブルコーディネートの一部にもなります。
乾き花(ドライフラワー)にできる花もありますので、変わりゆく表情を最後まで楽しみながら、お花とお付き合いしてみてはいかがでしょう。



<今回使用した花材>
ヒマワリ「ビンセントネーブル」、グリーンアナベル、グリーンスケール、トケイソウ
