今年も残りわずかとなり、新たな年を迎える支度が始まりました。
大掃除を済ませ、清浄な空気に整えた印として、お正月の花を用意するのもその一つです。
その意味は、年神様とお客様を歓迎するおもてなしをすることからきています。
お正月とは新しい神様をお迎えする、おめでたい行事です。年神様と一緒に、新年の幸福と無病息災を祈ります。
そこで、今回は縁起の良いお花と枡の器で福を呼び込む、お手軽なアレンジメントをご紹介します。
たくさんのお花を揃えなくても楽しめる、ちょっとおしゃれな花飾りのアイデアです!
まずは、陶器の花瓶に生けたスタンダードな花飾り。
紅白のおめでたい色を、器と紐で表現しました。水引がなくても赤色の紐を巻いて結ぶだけで雰囲気がお正月になりますね。
縁起の良い菊や松、幸福や平和をイメージする黄色やグリーンの花5種類を一つの花瓶にのびのびと生け、人が集うメインの空間に飾ってみてはいかがでしょう。
また、1輪差しの小粒な器に3つに分けて、お手洗いや玄関など狭い空間にさりげなく飾るのもおすすめです。
<使用した花>
・スプレーマム=「菊」
不老長寿の象徴。“菊を飾ると福が来る”とも言われています。
・五葉松=「松」
生命力や長寿の象徴。また神様が宿るとされてきた植物です。
・フリージア
・てまり草
・シキミアレッド
そして、もうひと手間かけて、枡を器にお花を盛り付けたアレンジメントはいかがでしょうか。
枡は、「ます」という言葉の響きから「福が増す」「愛が増す」「益々繁盛する」など良い意味合いとして、おめでたい行事をするときに好んで使われています。
本来の穀物や液体を計量するための道具の役割だけでなく、神様のお供え物を入れるための器としても使われてきました。その縁起物に花をしつらえ福を呼びましょう。
【用意する材料】
枡、花用吸水性スポンジ、ラップフィルム
花用吸水性スポンジを、枡の内側のサイズよりやや小さめ(隙間が空く位)にカットし、バケツなどに入れて水を浸み込ませます。
ラップフィルムを2重にして枡の内側に敷き、吸水性スポンジを入れてセットします。
【アレンジのポイント】
・枡の数に合わせてメインとなる花材を決めましょう。
今回は、スプレーマム、松、てまり草3種にしました。一枡にメインにした花が多く入る様にグルーピング(まとめて挿すこと)し、お料理の盛り付けの様にこんもりとアレンジしていきましょう。
ポイントに黄色のフリージアをひらひらと飛ばし春の訪れをイメージしたり…遊び心も大切に☆
飾り方のバリエーションをご紹介します。
①写真上左:3つの枡を前後凹凸つけて飾ると、立体感がでますね。
②写真上中左:凛とした空気間をだすために、一直線に並べてみました。
1つずつ異なる場所に置けば、お家の中に統一感とリズム感が生まれ、お正月らしい演出ができます。
③写真上右2枚:メインとなる枡をお皿にのせて、飾り方に強弱をつけるとボリュームアップに。
今回の花色は、無垢で清々しい白とグリーンをメインに選んでみましたが、
赤やピンク、オレンジなどの花色は心も華やかな気分にさせてくれるでしょう。
慌ただしい年の瀬、ご自身が和む好みの花色でお楽しみください。
【飾る場所】
お花でおもてなすのが目的なので、お迎えする玄関や家の中で人が集まるリビングに。
暖房に当たらず風通しのよい場所を選んでください。
食卓の真ん中に、センタークロスなどを引いて並べて飾ったり、四角い形を利用して、
おせちの重箱と組み合わせてテーブルコーディネートの装飾としても重宝します。
洗面台やお手洗いなどに、さりげなく飾るのも気が利いていて素敵ですね。
新しい年が、みなさまにとって健やかで幸多い一年になりますよう、縁起の良いお花とともにお迎えください。